胡蝶蘭を贈るなら今!シーン別おすすめカラーと花言葉

大切な方への贈り物として、胡蝶蘭を検討されているのですね。

でも、いざ贈るとなると「どの色を選べばいいんだろう?」「失礼にならないかな?」「相場はどれくらい?」など、次々と疑問が湧いてきてしまうお気持ち、とてもよく分かります。

ご安心ください。
この記事を最後まで読めば、あなたは自信を持って、あらゆるシーンに最適な胡蝶蘭を選べるようになります。

こんにちは。
私は以前、都内のフラワーショップで10年間店長を務め、数えきれないほどの胡蝶蘭をお客様の想いと共にお届けしてきました。
その経験から断言できるのは、胡蝶蘭は、色や選び方一つで、伝えられる想いの深さが全く変わってくるということです。

この記事では、元店長の私がプロの視点から、胡-蝶蘭が持つ特別な魅力から、シーン別の鉄板カラー、そしてワンランク上の贈り方まで、どこよりも分かりやすく解説します。
あなたの心からの「おめでとう」や「ありがとう」が最高のかたちで伝わるよう、お手伝いさせてください。

なぜお祝いの定番?胡蝶蘭が持つ3つの特別な魅力

数ある花の中でも、なぜ胡蝶蘭は「お祝いの女王」として特別な地位を築いているのでしょうか。
その理由は、見た目の美しさだけではありません。
他の花にはない、3つの特別な魅力があるからです。

魅力1:縁起の良い花言葉「幸福が飛んでくる」

胡蝶蘭の代表的な花言葉は「幸福が飛んでくる」です。
蝶が舞うような花の姿から、ひらひらと幸せが舞い込んでくる様子を連想させます。

さらに、鉢植えで贈られることが多いため「幸せが根付く」という意味も持ち、お店の開店祝いや、新しいオフィスへの移転祝いなど、その土地での成功を願う贈り物としてこれ以上ないほどふさわしいのです。

魅力2:長く楽しめる生命力と美しさ

一般的な花束が1週間ほどで枯れてしまうのに対し、胡蝶蘭は非常に花持ちが良いのが特徴です。
お手入れが簡単で、環境が良ければ1ヶ月から、長いものだと3ヶ月以上も美しい花を咲かせ続けます。

贈ったお祝いの気持ちが、長く空間を彩り続けてくれる。
これは、贈られた側にとって、とても嬉しいポイントではないでしょうか。

魅力3:空間を格上げする品格と、実用性

凛とした花びらが連なる姿は、そこに在るだけで空間全体を華やかで、品格のある雰囲気に変えてくれます。

それだけでなく、胡蝶蘭は花粉や香りがほとんどありません。
そのため、飲食店や病院、人の出入りが多いオフィスなど、香りが気になる場所へも安心して贈ることができる、非常に優れた実用性を兼ね備えているのです。

【完全ガイド】シーン別・絶対に失敗しない胡蝶蘭の色選び

胡蝶蘭選びで最も大切なのが「色選び」です。
色ごとに異なる花言葉やイメージがあり、シーンに合わせて選ぶことで、より深く気持ちを伝えることができます。
私が店長時代によくご提案していた、定番の組み合わせをご紹介します。

開店・開業・開院祝い|「純粋」「清純」な定番の白色

  • 花言葉:「純粋」「清純」

もし色選びに迷ったら、まず白色を選べば間違いありません。
白色の胡蝶蘭は、最も格式高く、どんなお祝いのシーンにも対応できる万能カラーです。
特に、新しいスタートをきる開店・開業祝いでは「新たな始まり」や「清潔感」を演出し、ビジネスの成功を願う気持ちをまっすぐに伝えてくれます。

就任・昇進・栄転祝い|新たな門出を祝う「紅白」のリップ系

  • イメージ:お祝い、縁起が良い

リップ系とは、中心のリップ部分だけが赤やピンクに色付いている品種のことです。
白地に赤リップの組み合わせは「紅白」を連想させ、非常におめでたい印象を与えます。
社長就任や役員昇進といった、特別なお祝いのシーンを華やかに彩るのに最適です。
数ある胡蝶蘭の中でも、ひときわ目を引く存在となるでしょう。

新築・移転祝い|「あなたを愛します」を伝える優しいピンク色

  • 花言葉:「あなたを愛します」

優しく、華やかな印象を与えるピンク色の胡蝶蘭。
その花言葉から、母の日や結婚祝い、パートナーへの誕生日プレゼントなど、愛情を伝えたいプライベートな贈り物にぴったりです。
また、新しいお家の雰囲気を明るくしてくれるため、新築祝いや友人への引っ越し祝いにも喜ばれます。

誕生日・記念日|見るだけで元気になるビタミンカラーの黄色

  • イメージ:「金運」「商売繫盛」

近年人気が高まっているのが、明るい黄色(イエロー)の胡蝶蘭です。
黄色には金運や商売繫盛のイメージがあるため、特にビジネスシーンでの贈り物として選ばれることが増えました。
もちろん、その明るい色合いから「元気になってほしい」という気持ちを込めて、お見舞いや、友人へのカジュアルな誕生日プレゼントとしてもおすすめです。

お供え・お悔やみ|故人を偲ぶ、清らかな白色

お祝いだけでなく、お供えやお悔やみの花としても胡蝶蘭は選ばれます。
その際は、派手な色を避け、故人を偲ぶ気持ちを表す清らかな白色を贈りましょう。
四十九日までは白色が基本ですが、それ以降の法要では、故人が好きだった色として淡いピンクなどを選ぶこともあります。

ワンランク上の贈り方|知っておきたい胡蝶蘭選びの3つの知識

色が決まったら、次はお祝いの規模や関係性に合わせた「格」を選んでいきましょう。
少し専門的に聞こえるかもしれませんが、3つのポイントを押さえるだけで、あなたの贈り物はさらに心のこもったものになります。

知識1:相場と予算|シーンに合わせた価格帯

胡蝶蘭の価格は、主に「花の大きさ」「花の数(輪数)」「茎の本数」で決まります。
贈る相手との関係性に合わせて選ぶのがマナーです。

シーン相手との関係性相場の目安
法人ギフト一般的な取引先10,000円~30,000円
特に重要な取引先30,000円~50,000円
個人ギフト友人・知人5,000円~15,000円
家族・親戚10,000円~30,000円

知識2:本数と輪数|豪華さと見栄えのバランス

胡蝶蘭のカタログなどで見かける「3本立ち」や「5本立ち」というのは、鉢から出ている茎の本数のことです。

日本では奇数が縁起の良い数字とされているため、ビジネスシーンでは3本立ちや5本立ちが定番です。
また、1本の茎についている花の数(輪数)が多ければ多いほど、豪華で立派な印象になります。

個人への贈り物であれば、大きすぎず飾りやすい「ミディ胡蝶蘭」の2本立ちなども人気があります。

知識3:立て札・メッセージカードのマナー

法人ギフトの場合、誰から贈られた花なのか一目で分かるように「立て札」を付けるのが一般的です。

立て札には、お祝いの言葉である「頭書き」と「贈り主の名前」を記載します。
お届け先の名前は、省略してもマナー違反にはなりません。

  • 記載例(開店祝い):
    • 頭書き:祝 御開店
    • 贈り主名:株式会社〇〇 代表取締役 〇〇 〇〇

個人への贈り物なら、立て札よりもご自身の言葉で綴ったメッセージカードを添える方が、より温かい気持ちが伝わるでしょう。

贈った後も安心!胡蝶蘭を長く楽しむためのお手入れ方法

「立派な鉢植えを贈っても、相手の手を煩わせてしまわないだろうか…」
そんな心配はご不要です。
胡蝶蘭は、いくつかの簡単なポイントさえ押さえれば、誰でも長く楽しむことができる、とても生命力の強い植物なのです。

置き場所の3つのポイント

胡蝶蘭が好むのは、人間が快適だと感じる場所とよく似ています。

  1. 直射日光の当たらない、明るい室内
  2. 風通しの良い、穏やかな場所
  3. エアコンの風が直接当たらないところ

この3つを意識して飾ってもらうよう、一言添えてあげると親切ですね。

水やりの基本「乾いたら、たっぷりと」

根腐れを防ぐため、水のやりすぎには注意が必要です。

鉢の中の植え込み材(水苔など)の表面を触ってみて、完全に乾いているのを確認してから、コップ1杯程度の常温水を与えます。
頻度としては、季節にもよりますが7日~10日に1回程度が目安です。
受け皿に溜まった水は、必ず捨てるようにしましょう。

花が終わった後も、もう一度咲かせるには?

全ての美しい花が咲き終わった後も、胡蝶蘭の命は続いています。
花が咲いていた茎の、根元から数えて2~3節目の少し上でカットしてあげましょう。
そうすることで株が休み、うまくいけば数ヶ月後にもう一度、花を咲かせてくれる(二度咲き)ことがあります。

贈った胡蝶蘭が、翌年も花を咲かせてくれたら、こんなに嬉しいことはありませんね。

まとめ

この記事では、最高の胡蝶蘭を贈るために知っておきたい知識を、元花屋店長の視点から解説してきました。

最後に、大切なポイントをもう一度振り返ってみましょう。

  • 胡蝶蘭は「縁起の良い花言葉」「花持ちの良さ」「品格と実用性」を兼ね備えた、贈り物に最適な花である。
  • 色選びに迷ったら、開店祝いなら白、就任祝いなら紅白リップなど、シーンに合わせた定番カラーを選ぶと失敗がない。
  • 相場や本数、立て札のマナーを知ることで、ワンランク上の贈り方ができる。
  • お手入れは意外と簡単で、贈られた相手の負担になりにくい。

胡蝶蘭は、決して安い贈り物ではありません。
だからこそ、一本一本に、あなたの特別な想いが込められるのです。

この記事で得た知識を武器に、自信を持って、あなたの気持ちにぴったりの胡蝶蘭を選んでみてください。
その一鉢が、大切な方の未来を明るく照らす「幸福」の使者となることを、心から願っています。